「センター試験」廃止! これから必要なのは「生き抜く力」!?
2016.04.27 子供の未来センター試験が廃止されようとしています。
2014年12月に文部科学省の中央教育審議会が「新しい時代にふさわしい高大接続の実現に向けた高等学校教育、大学教育、大学入学者選抜の一体的改革について(案)」という答申を文科大臣に提出。国会で承認されれば確定ですが、今までの例から考えるとほぼ決定と言えそうです。
センター試験廃止に伴い、2020年からは“新テスト”がはじまります。今の中学生が大学受験する頃には、どのような対策を取ればいいのでしょうか?
(参考:文部科学省ホームページ )
センター試験の後継テスト、具体的にはいまだ未確定
センター試験は『マークシート方式』でした。鉛筆を転がして決める、消去法で選ぶ、など、分からない問題でも、とりあえずマークすることはできたのです。
「高等学校基礎学力テスト(仮称)」と「大学入学希望者学力評価テスト(仮称)」と名付けられた“新テスト”は、どうでしょう?
発表当初は、
・選択式+記述式で回答
・これまでの一発勝負から、複数回受けることが可能になる
・教科を超えた総合的な出題
などが検討されていましたが、2016年3月25日に以下のような最終報告が行われました。
・2018年度にプレテスト実施
・複数回受験の見送り
・記述式は当面、国語と数学で実施(文字数40〜80字程度の短文)
・記述式とマークシート式を別日程で実施することも検討
最終報告とはいっても、具体的には決まっていないようです。
必要となる「思考力・判断力・表現力」とは?
最初に提出された答申にも書かれていた「思考力・判断力・表現力」。辞書にはこう書かれています。
【思考力】
思考する力。考える能力。
【判断力】
正当な判断を下しうる能力。知性・感情・意志などが具体的な状況に正しく対応する力。
【表現力】
感情や思考などを伝達可能な形式に表す能力。特に、より効果的・印象的なものとしてそれを伝える能力。
こうして文字にすると難しく見えますが、これって子どもの頃から普段の生活や遊びの中でやっていることでは!?
「なぜ?なに?」と言う疑問や「やってみたい!」といった欲求から、考えることがはじまる。自分で考えたことを理解したり、実現するために、最適な方法を選ぶ。そして、人に伝えたり、実行に移す。
たとえば、『食べる』を考えてみます。
「何を食べるか、どこで食べるか、誰と食べるか……」、いろんなことを考えるのが思考力。予定や、お財布の中身と相談し、実際に何かを食べる時には判断力が必要です。料理という形で表現したり、食べた物をブログにアップしたり、これらも表現力のひとつと言えるでしょう。
成長するにつれて、経験や知識も増え、人間関係も複雑になってきます。その分、高度な思考力・判断力・表現力が必要に。
そのためには、国際学力調査(PISA)などでも問われている分析力・論理力・表現力を使って問題を解決する「PISA型学力」と、算数・国語・理科・社会などの「教科学力」をバランスよく学ぶのがオススメです。
“新テスト”の方針が具体的に決まっていない今だからこそ、身につけておきたいのは現代社会を「生き抜く力」なのかもしれませんね。