親は医者にさせたいが、子どもは文系に進みたいと。 子どもとどう向き合うべき?
2016.09.02 子供の未来よくある相談が「親の希望と本人の将来の希望が違う時、どうしたら良いか?」というものです。
家業をお持ちの家は、できれば継いでほしいと願うのでしょう。特に開業医の親は、その辺は真剣な悩みのようです。
医者というと理数系が強くないと無理というのが一般的に言われているので、理数が得意でない子どもは、苦手意識から文系を望んでいる場合もあります。
医者は生物学や化学とか、理数と呼ばれる勉強が必要になりますが、本来いちばん必要なのは、人の心や痛みがわかる人間がなるべき職業だと考えます。文学や生死に興味があり、なおかつ理解力を要求されるので、文系が好きな子が向いているようにも思います。
医者の職業について、親子でいろいろ話し合ってみてはいかがでしょうか?
もし、頭から理数系が苦手だからと諦めているのであれば、実は、文系も大事だということを教えてあげてほしいですね。
試験科目にだけとらわれない選択を
もちろん推薦入試の場合、学校の成績がよくなければ難しいのですが、学校によっては、生物や物理の英文の読解力と小論文・面接だけのところもあります。
一般入試でも、文系の試験と比べても、英数国理は同じで、プラス理科1科目、ここだけしか違わないのです。二次試験に数学があるところもありますが、受験科目だけで諦めているようなら、もう少し調べてみたり、教師や医学部受験が得意な塾の講師などに相談してみたらいかがでしょうか?
目先の試験科目だけにとらわれて、職業が向いているとか、向いていないとかを決めつけてしまうのではなく、その職業にどのようなものが必要なのか、活かされるものなのかを、じっくり子どもに考えさせることが大事だと思います。
私たちが医者に求めているのは、数字やデータばかりの治療ではなく、人として納得のいく説明ですよね。きちんと向かい合ってこちらの話を聞いてくれて、何に困っていたり、何を不安に思っているのかを受け止めて解消してくれる医者がいいですものね。
人間味のある温かい医者になることが重要だということを、親子でしっかり話し合ってみてください。これは、医者志望のお子さんだけでなく、すべてのお子さんに共通するものではないでしょうか?